六月の村のシステムコーチング®について
1.システムコーチング®とは
システムコーチング®は、システム理論、組織開発理論、ユング派心理学、パーソナルコーチングなどを理論的背景として、マリタ・フリジョンとフェイス・フラーによって開発された手法です。
人はみな、家族システム、社会システム、経済システムなど様々な関係性に属して暮らしています。その関係性に所属する個々人に働きかけるのではなく、関係性そのものに働きかける手法が、システムコーチング®です。
注)システムコーチング®は、CRR Global Japanの登録商標です。
2.なぜ今、システムコーチング®なのか
人事系、または組織系に関わる人々の間で、着実に広まりつつあるシステムコーチング®ですが、その背景には、あらゆるものを取り巻く環境が複雑さを増し、将来の予測が困難な「VUCA(ブーカ)時代」があります。
六月の村ソーシャルワーカーズ株式会社による現代という時代の認識については、こちらのブログもご参照ください。
どこかに正解があり、その正解を知っている人、すなわちリーダーについていけば良いという時代は、終わりを告げました。
私たちは既に、正解のない時代を生きています。
コロナ禍に直面した今、我々は、改めてそのことを強く認識したのではないでしょうか。
VUCA(ブーカ)時代に必要とされるのは、誰か1人のリーダーが答えを指し示すモデルではなく、関係性に属する全ての人の声が大事にされ、その関係性の中で、システムが自らの答えを見出していくようなモデルです。
システムコーチの最も大切な仕事は、システムの姿が自ら明らかになるよう支援することです。システムが、その強み、障害、潜在力などを正直にごまかしなく知ることで、システム自らが、必要とする答えを見つけていくからです。
有名な『学習する組織』の著者、ピーター・センゲとともにMIT組織学習センターを設立したダニエル・キムは、組織の成功モデルとして、「関係性の質」から始めることの重要性を説きました。関係性の質が、思考の質を上げ、それが行動の質につながり、最終的には結果の質が上がるとダニエル・キムは言います。
まさしく、システムコーチング®がなぜ今、必要とされているのかを示す考え方です。
また、システムコーチング®の強みは、システム理論や組織開発理論のような集団のあり方にフォーカスする考え方と、ユング派心理学者アーノルド・ミンデルが創始したプロセス指向心理学にような個人のあり方によりフォーカスする考え方を統合した点にあります。
システムコーチング®では、関係性システムそのものを実体化して捉える「第3の存在®」や、関係性システムが持つ知性のことを指す「RSI®(Relationship Systems Intelligence️)」といったコンセプトを導入することで、プロセス指向心理学の「なぜ(Why)」、組織開発理論の「なにを(Why)」の2つを、「どうやって(How)」に結合させます。
システムコーチング®は、関係性そのものに働きかけることによって集団の課題を解決することを志向する手法ですが、同時に、個人にフォーカスするコーアクティブ・コーチング®と非常に親和性の高い手法でもあります。
個人と集団の双方に対して、一気通貫で関わることができるのが、システムコーチング®の大きな強みです。
3. 六月の村ソーシャルワーカーズ株式会社によるシステムコーチング®
「だれ一人として不幸な人のいない社会を実現する」ことをビジョンとして掲げる六月の村ソーシャルワーカーズ株式会社では、3つの領域にフォーカスしたシステムコーチング®をご提供しています。
フォーカス領域のご案内
①リーダーチーム開発
VUCA(ブーカ)時代に有効なリーダーチームのあり方は、複数の視点と矛盾を受け入れることのできる自己変容型のリーダーだと言われます。日本を代表する哲学者、西田幾多郎の言葉を借りれば、「相反するものの中に最も美しい調和がある」ことを理解し、絶対矛盾的自己同一を成し遂げ続けるのが、今、必要とされているリーダー像です。
六月の村ソーシャルワーカーズ株式会社は国内外の知見を統合し、あなたの組織を率いるリーダーチームが、未来が今、必要としている変化を起こすための実践型パッケージをご用意しました。
②ビジョン策定
他社とのベンチマークを行い、顧客や競合、自社に関するデータを分析して論理的にビジョンを策定するだけでは、VUCA(ブーカ)時代に対処することができません。なぜなら、将来は予測できないからです。
組織やチームが、過去の延長線ではない、全く新しい可能性に満ちた未来を共実現させるためのビジョンや戦略の策定を、六月の村ソーシャルワーカーズ株式会社がサポートします。
③組織風土改革
組織風土は、世界が複雑性に満ちていることを理解し、未来を実現させるための志を育成し、内省的な会話を日常的に展開するための土壌です。良い組織風土なくして、良い変化をもたらすことはできません。
六月の村ソーシャルワーカーズ株式会社と一緒に今こそ、挑戦の原動力となる組織風土の改革に着手しませんか。
六月の村ソーシャルワーカーズ株式会社では、これらのフォーカス領域に留まらず、可能な限りあなたやあなたのチームが抱える課題にテイラーメイドでお応えします。まずは気軽に、ご相談ください。
対象とする組織のご案内
だれ一人として不幸な人のいない社会を実現するためには、企業、医療・福祉・教育機関、行政・地域コミュニティなど、私たちの社会を構成する幅広いセクターと協働することが大切です。
六月の村ソーシャルワーカーズ株式会社では、それぞれの違いを尊重しつつ、同じ時代、同じ国で生活し、仕事するもの同士に通底する願いに焦点を当てて、提供サービスを設計します。
【事例集】
事例①「事業部リーダーチームの場合」は、こちらをご覧ください。
事例②「地方の旅行会社の場合」は、こちらをご覧ください。
事例③「大手メーカーの新規事業チームの場合」は、こちらをご覧ください。
その他、システムコーチングに関する記事を随時、追加しています。
■「KEK訪問 −世界の奥底にある真理をあらわにする仕事−」
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